飲酒は髪に悪い?お酒好き美容師が美髪との関係を解説
 

食欲の秋。ビールが美味しい秋。ところで、お酒って髪に悪いの?

秋ですね。

朝晩はすっかり寒くなってきましたね。

かと思えば、日中はまだ暑い日もあったりして。

体調管理が難しい季節ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、秋といえば食欲の秋。

新米、秋刀魚、きのこ、鍋料理。

いやぁ、本当に何を食べても美味しい季節ですよね。

そして、美味しい料理に合わせるといえば……。

やっぱりビールですよね(笑)

実は僕、めちゃくちゃお酒が好きなんです。

毎晩ビールを飲んでいます。

普段は髪の毛のことばかり考えて、薬剤の成分を調べたり、pHを測定したり、どうすればもっと美しい髪にできるのかを考えたり。

そんな僕ですが、仕事が終わってから飲むビールも大好きなんです。

そして、パソコン作業の傍ら、僕はビール350mlを6本……。

おっと。これは出してはいけなかった(笑)

いや、笑っている場合ではありませんね。

美髪についてはあれだけ細かく考えているのに、自分の飲酒量はどうなんだと(笑)

そんなことを考えていたら、ふと思ったんです。

「ところで、お酒って髪に悪いの?」

ということで今回は、自分自身への戒めも込めて、飲酒と美髪の関係について真剣に考えてみたいと思います。

お酒を飲むと髪は傷むのか?

まず最初にお伝えしたいことがあります。

それは、お酒を飲んだからといって、今生えている髪が直接傷むわけではないということです。

例えば、ヘアカラーやパーマ、過度な熱処理などは、毛髪そのものに化学的・物理的な影響を与えます。

一方、飲酒について考える場合は少し視点が違います。

大切なのは、髪をつくる身体の状態です。

髪は毛根にある毛母細胞などの働きによってつくられています。

そのため、身体の健康状態や栄養状態は、健康な髪を育むうえで無視できません。

ただし、飲酒が直接抜け毛や薄毛を引き起こすかについては、研究結果にばらつきがあり、まだ十分に解明されていません。

2024年に発表された研究でも、飲酒と男性型・女性型脱毛症との明確な関連を断定するには、さらなる研究が必要とされています。

つまり、単純に「お酒を飲むと髪が傷む」「ビールを飲むと薄毛になる」と決めつけるのは違うと思うんです。

では、何に気をつければいいのでしょうか?

髪の毛は食べたものからつくられる

僕は普段、お客様にホームケアの大切さをお伝えしています。

どれだけ美容室で素晴らしい施術をしても、その後の毎日のケアが適切でなければ、美しい状態を維持するのは難しくなります。

でも、考えてみてください。

そもそも髪の毛は、身体の中でつくられているんですよね。

毛髪の主成分はケラチンというタンパク質です。

そのため、タンパク質をはじめ、鉄や亜鉛など、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

ここで問題になるのが、お酒そのものだけではなく、お酒を飲むときの食生活。

例えば、ビールを飲んでお腹がいっぱいになってしまい、食事がおろそかになる。

あるいは、おつまみばかり食べて、必要な栄養素が不足してしまう。

こうした生活が続けば、髪にとっても好ましい状態とはいえません。

僕自身、身体づくりを始めてからタンパク質の摂取を意識するようになりました。

美容師として髪のことを考えているつもりでも、自分の身体のことまできちんと考えられているか。

改めて見直す必要があるなと思います。

お酒を飲むとよく眠れる?実はそうとも限らない

これも気になるところです。

お酒を飲むと眠くなりませんか?

僕も仕事が終わってビールを飲むと、リラックスした気分になります。

でも、ここで知っておきたいことがあります。

眠くなることと、質の良い睡眠が取れることは同じではありません。

アルコールには眠りにつきやすくする作用がある一方で、睡眠の構造を変化させたり、夜間の睡眠の質を低下させたりすることが知られています。

もちろん、だからといって「お酒を飲んだ翌日は髪が傷む」という話ではありません。

ただ、睡眠は身体の健康を維持するうえで大切なもの。

髪の健康を考えるなら、睡眠をおろそかにしていい理由はありません。

僕は美容室での施術だけが美髪づくりだとは思っていません。

毎日の生活も含めて、美しい髪を育む環境を整えていくことが大切だと考えています。

40代、50代の髪と飲酒の関係

エラマには、40代、50代のお客様が多くご来店くださいます。

この年代になると、

「昔より髪が細くなった気がする」

「うねりが強くなってきた」

「以前よりボリュームが出なくなった」

「髪にツヤがなくなってきた」

そんなお悩みを伺うことが増えてきます。

こうした変化には、加齢やホルモンバランス、遺伝、毛髪の状態など、さまざまな要因が関係しています。

そして、ここは誤解していただきたくないのですが、

お酒を飲んでいるからエイジング毛になる、というわけではありません。

飲酒が直接うねりや白髪を増やすと断定できる科学的根拠は十分ではありません。

ただ、年齢とともに髪の変化が気になり始めたときだからこそ、食事や睡眠、飲酒習慣など、生活全体を見直す価値はあると思うんです。

美容室でできること。

ご自宅でできること。

そして、身体の健康のためにできること。

それぞれ役割は違いますが、僕はどれも大切だと考えています。

じゃあ、ビールは何本まで飲んでいいの?

ここまで書いていて、僕自身が一番気になったところです(笑)

厚生労働省は2024年に「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しています。

そこで重視されているのが、飲んだお酒の量ではなく、純アルコール量です。

例えば、アルコール度数5%のビールの場合。

ビールの量 純アルコール量
350ml缶1本 約14g
500ml缶1本 約20g
350ml缶2本 約28g
350ml缶3本 約42g
350ml缶6本 約84g

……。

84g。

いや、ちょっと待ってください(笑)

美髪のためには薬剤を0.1g単位で計量しているのに、自分の飲酒量は84g。

これは笑い話だけでは済まされませんね。

厚生労働省は、生活習慣病のリスクを高める飲酒量の指標として、1日当たり男性40g以上、女性20g以上を示しています。

ただし、これは「そこまで飲んでも安全」という意味ではありません。病気によっては少量の飲酒でもリスクが高まります。

僕の飲酒量は、その男性の指標の2倍以上。

好きだからこそ、何も考えずに飲むのではなく、自分がどのくらい飲んでいるのかを知ることも大切なんだと思います。

※毎日多量の飲酒を続けている場合、急に断酒すると離脱症状が起こることがあります。減酒や断酒については医療機関に相談することも大切です。

お酒をやめなければ、美髪にはなれないのか?

僕は、そういう極端な考え方はしたくありません。

もちろん、飲酒量が増えるほど健康上のリスクは高まりますし、飲まないことが健康面ではより安全な選択です。

ただ、お酒が好きな方にとって、美味しい料理と一緒にお酒を楽しむ時間も、人生の楽しみの一つだと思います。

だからこそ、飲む量を見直す。

飲まない日をつくる。

食事をおろそかにしない。

睡眠を大切にする。

そんな日々の積み重ねを意識することが大切なのではないでしょうか。

これは、美髪づくりにも通じる考え方だと思います。

今日のキレイより、未来のキレイ

エラマでは、

「今日のキレイより、未来のキレイ。」

という考え方を大切にしています。

今日、美容室でキレイになった。

もちろん、それも大切です。

でも僕が目指しているのは、今日だけキレイな髪ではありません。

5年後、10年後も美しい髪であり続けること。

そのためには、薬剤の選定や施術技術、ホームケアはもちろん、毎日の生活にも目を向けていく必要があると思っています。

僕自身、美髪にはとことんこだわっているくせに、ビールが大好きです(笑)

だからこそ、今回こうして調べてみて、自分の生活習慣についても改めて考えるきっかけになりました。

秋は美味しいものがたくさんあります。

美味しい料理も、楽しい時間も大切にしたい。

でも、自分の身体や髪の未来も大切にしたい。

美髪とは、美容室の中だけで完成するものではない。

僕はそう考えています。

さて。

ここまで書いたところで、ビールを飲みたくなってきましたが……。

今日は飲む量を考えようと思います(笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

美髪専門サロン エラマ
福田祐樹

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参考資料

  1. 厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」
    厚生労働省の資料を見る
  2. 2024年 飲酒と男性型・女性型脱毛症の関連に関する系統的レビュー
    研究論文を見る

※この記事は、飲酒と毛髪に関する一般的な情報を美容師の視点から紹介するものであり、医学的な診断や治療を目的としたものではありません。